
ペルソナ中心のUIデザイン

お疲れさまでした。ここでやるのは、作ったものを4つの問いで見直すことです。
アウトプットを開いて、上から順に見ていってください。怪しいと思ったものだけ読むのでも大丈夫です。
引っかかった項目は、コミュニティの相談・質問に投稿してください。 各項目の最後に、そのまま使える質問文を置いてあります。書き方は最後にまとめました。
全部クリアしてから進む必要はありません。 次のセッション3で、作ったプロトタイプを実際に体験してチェックします。そこで気づくこともたくさんあるので、引っかかったまま進んでOKです。
見るところ
出したアイデアを1つずつ見て、「これはどの課題を解くのか」を指させるか確認してください。
指させないアイデアがあったら、それは前のセッションの課題からではなく、自分が作りたいものから出てきた可能性があります。悪いアイデアという意味ではありません。ただ、このお題で提案するものとしては軸がズレます。
もうひとつ、配慮のほうも使えているか見てください。課題(止まる原因)ばかり見ていると、配慮(その人にとって外せない条件)が置き去りになります。配慮を無視したアイデアは、動くけれど選ばれないものになります。
引っかかったら
アイデアの1つずつに「これは〇〇の課題を解く」と書き足してみてください。書けないものは、消さずに別の場所に分けて置いておきます。あとで攻めたアイデアの材料になることがあります。
書けるアイデアが2つ以下しかない場合は、課題のほうが少ないか浅いことが多いです。前のセッションの課題に戻るほうが早いです。
質問テンプレ
アイデアを〇個出しましたが、課題と結びついているか自信がありません。課題は「△△」で、アイデアは「□□」です。これはこの課題を解いていますか?
見るところ
書いたものが、アイデアの説明で終わっていないか見てください。
テーマごとにコミュニティトピックを立てられる
これはアイデアの説明です。これだけだと、そのユーザーがどう動くのかは何も分かりません。
見るのは、そのアイデアが実現したときに、ユーザーがどんな気持ちでどう動くかです。2つ書けているか確認してください。
① 行動の流れ
そのユーザーの動きを、最初から最後まで並べられているか。
論理的なプレゼンが苦手 → それにまつわる本を読もうと思う → テーマで書き込める場所を作る → その場所に本を紐づける → つぶやきのように思ったことを書き込める → 他のメンバーも同じ場所に書き込む → 他の人の知見やアドバイスが集まる → スキルアップにつながる
動作だけでなく、その人が何を思ってその行動を取るのかが入っているかも見てください。
② 具体的な利用シーン
その流れが、実際にどんな場面で起きるのか。「このユーザーが〈やろう〉と思うのはいつか」が言えるかどうかです。
新しいプロジェクトにアサインされて、チームでキャッチアップすべきことが出てきたとき
気になっているスキルについて、他のメンバーの話も聞いてみたいとき
ここが埋まらないなら、そのアイデアはまだ頭の中だけのものです。
引っかかったら
こう問い直してください。
「そのアイデアがあったら、この人はいつ、何をしている?」
画面や機能をいったん忘れて、その人の動きだけを書きます。うまく書けないときは、行動の流れではなく利用シーンのほうから考えるのも手です。「どんなときに使いたくなるか」が先に浮かべば、流れは後から埋まります。
質問テンプレ
アイデアは「△△」です。行動の流れは書けたのですが、これが起きる利用シーンが浮かびません。どう考えれば具体的な場面が出てきますか?
見るところ
3つ揃っているか、まず数を確認してください。
この3つを作っていれば、方向性は自然に違うものになります。逆に言うと、この3つを揃えることが目的です。
一番よくないのは、良いと思ったものだけ作って、そこに絞ってしまうことです。自分でまだ体験していないのに、頭の中だけで「これが良さそう」と決めている状態になります。頭の中の比較では、たいてい最初に思いついたものが選ばれます。
比較対象がないと「良い」は判定できません。3つ作るのはそのためです。
引っかかったら
3つ揃っていないときは、良いと思っているアイデアを起点にすると出しやすいです。
質問テンプレ
良いと思うアイデア「△△」は出せましたが、攻めたアイデアが思いつきません。良いアイデアを強くしただけのものになってしまいます。方向を変えるというのは、どう考えればいいですか?
見るところ
作ったプロトタイプを見て、「これで何を確かめたいのか」を1文で言えるか確認してください。
言えないなら、作ることが目的になっていた可能性があります。このセッションで作るのは答えではなく、方向性が当たっているかを確かめるための道具です。
あわせて2点見てください。
2つ目が特に大事です。「投稿するとき」ではなく「新しいプロジェクトにアサインされて、チームで何をキャッチアップすべきか整理したいとき」まで具体的になっているか。ここが抽象のままだと、次のセッションで何を体験すればいいのかが決まりません。 体験する場面が決まっていないと、プロトタイプを触っても「なんとなく良さそう」で終わります。
引っかかったら
行動の流れを開いて、「ここが変われば、あとは全部変わる」という1箇所を選んでください。そこだけが触れれば、プロトタイプとしては十分です。
利用シーンが抽象的なままなら、項目2に戻ってください。「このユーザーが〈やろう〉と思うのはいつか」が言葉になっていれば、そのまま使えます。
作りすぎていた場合は、消さずに残しておいて大丈夫です。次のセッションで見るのは、選んだ1箇所だけにします。
質問テンプレ
プロトタイプを3つ作りましたが、何を確かめるものなのか自分でも曖昧です。アイデアは「△△」で、作ったのは「□□」の部分です。確かめる対象はここで合っていますか?
手当てを試しても解決しない項目は、ひとりで考えても答えが出にくい部分です。各項目の質問テンプレをコピーして、自分の内容を入れて投稿してください。テンプレに当てはまらない疑問も、もちろん大丈夫です。
「これで合っていますか?」だけだと、こちらも「合っています/合っていません」しか返せません。 何を書いたかと、どこで迷っているかがあると、具体的に返せます。
例を出します。
イメージできないパターン
アイデアは「テーマごとにトピックを立てられる」です。行動の流れは書けたのですが、このユーザーが実際に「やろう」と思う場面が浮かびません。どこから考えればいいですか?
2つで迷っているパターン
良いと思うアイデアを「一言投稿を主役にする」と「読んだ人の反応を先に見せる」で迷っています。どちらも課題には効きそうです。両方作るべきですか、それとも片方を攻めたアイデアにすべきですか?
出てこないパターン
攻めたアイデアが思いつきません。良いアイデアを強くしただけのものになってしまいます。方向を変えるというのは、具体的にどう考えればいいですか?
どれも、自分がどこまで考えたかが書いてあるのが共通点です。そこがあると、こちらは「その先」から返せます。
途中のもので大丈夫です。プロトタイプが1つしかできていない段階でも、方向性が合っているかは見られます。3つ作り切ってから「そもそもアイデアが課題とズレていた」と分かると、作り直す量が3倍になります。
他の人の投稿を読むだけでも役に立ちます。同じ課題からでも、出てくるアイデアは人によって全然違います。自分の3つが比較検討できるものになっているかの物差しになります。
引っかかりが残っていても大丈夫です。このセッションで作るのは、答えではなく確かめるための道具です。
次のセッションでは、作ったプロトタイプをペルソナの目で体験して、方向性が当たっているかをチェックします。そこでズレが見つかったら、ここで作ったものも、前のセッションの課題も、両方戻って直します。戻るのは後戻りではなく、通常の進み方です。