
ペルソナ中心のUIデザイン

お疲れさまでした。ここでやるのは、作ったものを4つの問いで見直すことです。
アウトプットを開いて、上から順に見ていってください。怪しいと思ったものだけ読むのでも大丈夫です。
引っかかった項目は、コミュニティの相談・質問に投稿してください。 各項目の最後に、そのまま使える質問文を置いてあります。書き方は最後にまとめました。
全部クリアしてから進む必要はありません。 この段階で全部にすらすら答えられる人はいないです。引っかかったまま次に進んでOKです。セッション3でもう一度ここに戻ってきます。
見るところ
利用シーンが「いつ・どこで・何をしている最中か」の1文で書けているか見てください。
「BookShelfを使うとき」「仕事の合間に」だと、まだ広すぎます。広いまま進むと、行動フローが「人によって違う」ものになって、課題が出てこなくなります。
絞れている状態はこうです。
平日の夜、寝る前にベッドで技術書を読んでいて、章の途中で手が止まったとき
引っかかったら
自分が実際にその場面にいたことを1回思い出してみてください。「いつだったか」が言えないなら、まだ想像の中の一般論です。その場合は、直近1週間で実際に起きた場面を1つ選んで、そこから書き直すのが早いです。
範囲を狭めるほど、このあとのステップが楽になります。広く取っておいたほうが安全に見えますが、逆です。
質問テンプレ
お題は〇〇です。利用シーンを「△△」にしましたが、広すぎないか不安です。もっと絞るとしたら、どこを削ればいいですか?
見るところ
書いたゴールの文末を見てください。「〜できる」で終わっていたら要注意です。
「〜できる」は、サービス側が提供する機能の話になっています。ゴールはユーザー側の話なので、「〜な状態になっている」で書けているかを確認します。
✕ 気軽に投稿できる
○ 書き途中でも出していいと思えている
もうひとつ、手段が混ざっていないかも見てください。「テンプレートを使って書ける」のように画面や機能の名前が入っていたら、それはゴールではなく解決策です。解決策はセッション2で考えます。
引っかかったら
書いたゴールに、こう1回足してみてください。
「それができると、本人はどう感じる?」
出てきた答えのほうが、本当のゴールです。「気軽に投稿できる」→「浅いと思われる心配をしなくていい」。後者のほうが、何を解けばいいかがはっきりします。
質問テンプレ
ゴールを「△△」と書きました。これは状態になっていますか? 機能の話になっている気がします。
見るところ
書いた行動フローを、こう見てください。ユーザーを別の人に差し替えても、そのまま成立しませんか。
成立するなら、まだ一般的な手順を書いています。
本を読む → 感想を書こうと思う → BookShelfを開く → 投稿する
これは誰でも成立します。人が見えていません。
もうひとつ、各行動に「そのとき何を考えているか」が書けているかも確認してください。動作だけが並んでいると、次のステップで課題が出てきません。課題は動作ではなく、気持ちが止まる場所にあるからです。
引っかかったら
各ステップに「この人だから、ここでこうなる」を1つ足せないか見てください。足せないステップがあるなら、その人の事情をまだ知らないだけかもしれません。前のステップで決めたゴールに戻ると、材料が見つかることが多いです。
質問テンプレ
行動フローを〇ステップで書きました。誰にでも当てはまる内容になっている気がします。利用シーンは「△△」です。どこを掘ると、その人らしい事情が出てきますか?
見るところ
出した課題を1つずつ見て、3点を確認してください。
そして最後に、こう聞いてください。
「これを直したら、この人は本当に行動するか?」
「うーん、しないかも」となったら、それはまだ表面の課題です。
引っかかったら
「面倒くさい」と書いた行に、「なぜ?」を2回足してください。
投稿するのが面倒くさい
↓ なぜ?
ちゃんとした感想を書かないといけない気がする
↓ なぜ?
同僚に読まれるから、浅いと思われたくない
2回目で出てきたものが、本当の課題です。
課題が3つ以下しか出ていない場合は、たいてい行動フローの具体度が足りていません。フローに戻って、考えていることを書き足すほうが早いです。
質問テンプレ
課題を〇個出しましたが、浅い気がします。利用シーンは「△△」で、ゴールは「□□」です。これ以上出てこないのは、見方が足りていないですか?
手当てを試しても解決しない項目は、ひとりで考えても答えが出にくい部分です。各項目の質問テンプレをコピーして、自分の内容を入れて投稿してください。テンプレに当てはまらない疑問も、もちろん大丈夫です。
「これで合っていますか?」だけだと、こちらも「合っています/合っていません」しか返せません。 何を書いたかと、どこで迷っているかがあると、具体的に返せます。
例を出します。
迷いを言語化するパターン
利用シーンを「平日の夜、寝る前に技術書を読んでいるとき」にしました。ただ、これだと投稿する場面ではなく読書の場面なので、BookShelfの話になっていない気がします。読んでいる最中を利用シーンにしていいのでしょうか?
2つで迷っているパターン
ゴールを「浅いと思われる心配をせずに出せる」と「他の人の反応が返ってくる」の2つで迷っています。どちらもありそうですが、1つに絞るべきですか?
出てこないパターン
行動フローを5ステップで書きましたが、課題が2つしか出ませんでした。フローが浅いのか、それとも課題の見方が違うのか、どちらだと思いますか?
どれも、自分がどこまで考えたかが書いてあるのが共通点です。そこがあると、こちらは「その先」から返せます。
途中のもので大丈夫です。むしろ、書きかけの状態のほうが直しやすいです。全部書き終えてから「実は最初の利用シーンが広すぎた」と分かると、やり直す量が増えます。
他の人の投稿を読むだけでも役に立ちます。同じお題でも、利用シーンの選び方で全然違うものになるので、自分のものが一般論になっていないかの物差しになります。
引っかかりが残っていても大丈夫です。このセッションのアウトプットは、後で必ず作り直します。 セッション2でアイデアを出すときに「材料が足りない」と気づいたら、そのとき戻ってくればいいです。
次のセッションでは、ここで出した課題と配慮を軸に、理想の体験を形にしていきます。