デザイン実践

こんにちは、BONOのカイクンです🙋
今日はBONOにきた質問に答える形で書きます。MVPローンチ直後、PMはマーケに振りたい、自分はプロダクトを良くしたい——そんなときデザイナーとして何を提案するか、っていう話です。
プロダクトマネジメント寄りの「プロダクト開発ロードマップや改善」について学べる本や資料があれば教えてほしいです。
これ、めちゃくちゃ分かるやつですよね。MVPがリリースされて、PMはマーケに振りたい。でも自分はプロダクトとして体験をもっと良くしたい。この方針のズレをどう動かすか、っていう話。
本も含めて、僕だったらどう考えるかを書いていきます。
正直に言うと、このケースにそのまま使える本はないです。あるけど、ない、という回答。
なぜならケースによって変わるから。MVP後でPMがマーケに振りたがってる、っていう具体的なシチュエーションにジャストミートする本はない。記事を探したら近い話は出てくると思うので、AIに今の状況を伝えてリサーチしてもらうほうが早いと思います。
ただ、全体像をつかむという意味で読んでおいたほうがいい本はあります。
本のリストだけだとあんまり助けにならないので、ここから先は僕だったらどう考えるかの話をします。
問題はふたつあるんですよ。
よかったらシェアしてね
デザイン実践

こんにちは、BONOのカイクンです🙋
今日はBONOにきた質問に答える形で書きます。MVPローンチ直後、PMはマーケに振りたい、自分はプロダクトを良くしたい——そんなときデザイナーとして何を提案するか、っていう話です。
プロダクトマネジメント寄りの「プロダクト開発ロードマップや改善」について学べる本や資料があれば教えてほしいです。
これ、めちゃくちゃ分かるやつですよね。MVPがリリースされて、PMはマーケに振りたい。でも自分はプロダクトとして体験をもっと良くしたい。この方針のズレをどう動かすか、っていう話。
本も含めて、僕だったらどう考えるかを書いていきます。
正直に言うと、このケースにそのまま使える本はないです。あるけど、ない、という回答。
なぜならケースによって変わるから。MVP後でPMがマーケに振りたがってる、っていう具体的なシチュエーションにジャストミートする本はない。記事を探したら近い話は出てくると思うので、AIに今の状況を伝えてリサーチしてもらうほうが早いと思います。
ただ、全体像をつかむという意味で読んでおいたほうがいい本はあります。
本のリストだけだとあんまり助けにならないので、ここから先は僕だったらどう考えるかの話をします。
問題はふたつあるんですよ。
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このうち、最初に向き合わないといけないのは1つ目のズレのほうです。
ここでひとつメタファーを置きます。あなたは船長じゃないんですよね。乗組員です。今回のケースだとPMが船長で、その人が舵を取って行き先を決めている。
船として機能するには、行き先に沿って動かないと進まない。「左に曲がりたいのに後輪だけ右に行きたい」みたいなことをやってると、船は前に進まないどころかクラッシュします。気に食わなくても、乗組員として乗っている以上、行き先を共有してないと団体行動としてはインパクトが出ないんですよ。
だから、提案するためにも、船をちゃんと進めるためにも、まず船長がなぜそう言ってるのかを理解するのが、いちばん大事な情報把握になります。
その前に、もうひとつ知らなきゃいけないことがあります。このサービスがどういうビジネスモデルか、ってこと。これでマーケに振るのが正解かどうかの判断軸が結構変わります。
たとえば普通の求人サイト。あれって、いっぱい客を呼んで、エージェントに繋げて、エージェントが転職させたら成果フィーで売上が立つ、ってモデルなんですよね。雑に言うと。そしたら「いっぱい呼んで、いっぱい紹介する」がほぼ正義。プロダクト体験の優先度はそこまで上がらない、というか後回しになりやすい。
逆にWantedlyとかは、会社からもユーザーからもお金を取ってる側面があるので、ちゃんと継続して使ってもらえる体験設計が結構大事になる。
つまり、何に注力すべきかはビジネスモデルで変わる。だから「マーケに振るのは絶対ダメ」とか「プロダクト体験こそ正義」みたいな一発の答えはないんですよね。
船長を理解するために、こういうところを把握したいです。
ここがわかると、PMの判断の背景まで見えてきます。気に食わなくても「ああ、そういう理由でそう言ってるのか」がわかれば、そのうえで提案ができる。逆にこれが見えてないまま提案を持っていくと、ぜんぶ的外れになります。
ここで参考までに、僕自身がBONOで船長役として何を考えているかを書きます。船長の頭の中ってこんな感じです、というやつ。
BONOってサービスとしてやりたいことが無限にあるんですよ。リソースは有限。AIがあるとはいえ、リソースが無限に増えるわけじゃない。じゃあ何をやるか、って言ったら、一番救いたいユーザーに対して、今いちばんインパクトがあるのは何か、ってところから決めていきます。
今のBONOで言うと、AIをどう使ってプロダクトを良くするか、ここがいちばん大事なテーマです。
そう決めると、ほかにやりたいことは大量にあっても、一旦スルーすることになる。
これらをスルーするのは、品質的にはやったほうがいいんですよ。けど、教えるコンテンツがBONOのバリューなので、そこで圧倒的なビフォアアフターを作れたほうが、UIがちょっときれいになるより価値はでかい。
UIがクソだったとしても、教えてる内容で「めちゃくちゃ学べた、自分の見え方が変わった」と感動してもらえたら、そっちのほうがユーザーにとっての価値はでかい。価値がでかいってことは、お金も落としてくれやすい。サービスとしてはそっちのほうが強い。
これは僕の判断なので、別の船長は別の判断をします。ただ、船長が方針を決めるって、こういう優先順位の話なんですよね。
船長の目的と背景がわかったら、次は その行き先を考えて、提案を載せる フェーズです。
ここで質問の元の内容に戻ります。書いてあったのはこういうこと。
これらは、「デザインの正しさチェックリスト」で考えている状態なんですよね。やったほうがいいことなのは間違いない。
ただ抜けている観点があって、それは 「今のフェーズで何に注力すべきか」。
MVPが出たばかりっていうフェーズは、要するに 船が沈むか沈まないか、を見てる段階 です。価値が市場に受け入れられるかどうかを確認している。PMが「マーケに振りたい」と言ってるのは、たぶん「とりあえず売上が立つか、ユーザーがちゃんと反応するかを見たい」っていう意図がある。
その文脈で「UIの一貫性を整えましょう」「デザインシステムを構築しましょう」を持っていくと、PMから見たら「お前何言うとんねん」になります。今そこじゃない、ってなる。
たとえばこんな感じです。
船が目指す先に沿った提案からしたほうが、みんな=船がハッピーだし、提案も通りやすい。
エッジケースもユースケースもデザインシステムも、ぜんぶ「今のゴールに対して関係があるか」で判断する。アラがあるのはしょうがない、リリースしたばかりなんだから。アラを全部潰すんじゃなくて、目的地に到達するためにどこを直すべきかで選ぶ。
ここまでは「船長の方向に沿って動く」って話をしてきました。けど、船長がいつも正しいわけじゃないんですよね。
たまにあるのが、行き先が島だと思ってたら岩だった、みたいなパターン。近づいたらぶつかって船が沈む、みたいな。これは乗組員として避けないといけない。
その場合の提案の仕方は「もうちょっと近くに、本物の島がありますよ」って見せる感じです。「岩じゃなくて島ですよ」って正面から言うんじゃなくて、船長の言語で「同じゴールに、より近く・より大きく到達できるルートがあります」って見せる。
これは三国志の軍師の話に近いんですけど、たとえば郭嘉みたいに将軍と肩を並べる立場であれば、「核どう思う、この戦況を」って対等に議論できる。180度方針を変えさせることも可能です。
けど、今回みたいなケースだと普通そんなポジションではない。乗組員のポジションだったら、船長の目的に沿った形で「もうちょっといいルートあります」って提案するのが現実的なやり方になります。
それでも船長の判断にどうしても納得できない、ってこともあると思います。
これはもう人生の話なんですよ。自分を殺すか、転職するか、暴走するか。他にも選択肢はあると思うけど、そういうフェーズ。これは記事で解決できる話じゃないので、置いておきます。
ここまでの話で言いたかったことのひとつは、UIを作るのはゴールじゃないということ。これ、AI時代にとくに大事だと思っています。
デザイナーって、UIを作るのを目的にしがちなんですよ。Figmaを開いて画面を作る、それが仕事だと思いがち。
けど、船長の行き先=サービスのゴールに到達するために動くのが本当の仕事です。そのためには、UIに閉じる必要は全然ない。マーケのフローを設計してもいいし、ユースケースを絞ってサブスクの継続体験を組んでもいい。
別にデザインの本に書いてないことに踏み込んでいいんですよ。
AIが出てきて、UIを作るスピードは爆速になりました。だから「何を作るか決める力」のほうにボトルネックが移ってきている。UIだけにこだわってると、ここで詰みます。
最後に、視野を広げるという意味で読むといい本を紹介します。
プロダクト、マーケ、ビジネス、価値、ユースケース、課題——トピックごとに本は存在するので、点をどんどんつないでいって、現場で線にする。この反復のサイクルが、回せれば回せるほどデザイナーとしてやれることが広がります。
時間はかかるんですけどね。
このケースで言いたかったのはこういうことです。
質問してくれた人、ありがとうございました🙏 こういうの考えるの面白いので、また現場の話があれば聞かせてください。
それでは🤘
このうち、最初に向き合わないといけないのは1つ目のズレのほうです。
ここでひとつメタファーを置きます。あなたは船長じゃないんですよね。乗組員です。今回のケースだとPMが船長で、その人が舵を取って行き先を決めている。
船として機能するには、行き先に沿って動かないと進まない。「左に曲がりたいのに後輪だけ右に行きたい」みたいなことをやってると、船は前に進まないどころかクラッシュします。気に食わなくても、乗組員として乗っている以上、行き先を共有してないと団体行動としてはインパクトが出ないんですよ。
だから、提案するためにも、船をちゃんと進めるためにも、まず船長がなぜそう言ってるのかを理解するのが、いちばん大事な情報把握になります。
その前に、もうひとつ知らなきゃいけないことがあります。このサービスがどういうビジネスモデルか、ってこと。これでマーケに振るのが正解かどうかの判断軸が結構変わります。
たとえば普通の求人サイト。あれって、いっぱい客を呼んで、エージェントに繋げて、エージェントが転職させたら成果フィーで売上が立つ、ってモデルなんですよね。雑に言うと。そしたら「いっぱい呼んで、いっぱい紹介する」がほぼ正義。プロダクト体験の優先度はそこまで上がらない、というか後回しになりやすい。
逆にWantedlyとかは、会社からもユーザーからもお金を取ってる側面があるので、ちゃんと継続して使ってもらえる体験設計が結構大事になる。
つまり、何に注力すべきかはビジネスモデルで変わる。だから「マーケに振るのは絶対ダメ」とか「プロダクト体験こそ正義」みたいな一発の答えはないんですよね。
船長を理解するために、こういうところを把握したいです。
ここがわかると、PMの判断の背景まで見えてきます。気に食わなくても「ああ、そういう理由でそう言ってるのか」がわかれば、そのうえで提案ができる。逆にこれが見えてないまま提案を持っていくと、ぜんぶ的外れになります。
ここで参考までに、僕自身がBONOで船長役として何を考えているかを書きます。船長の頭の中ってこんな感じです、というやつ。
BONOってサービスとしてやりたいことが無限にあるんですよ。リソースは有限。AIがあるとはいえ、リソースが無限に増えるわけじゃない。じゃあ何をやるか、って言ったら、一番救いたいユーザーに対して、今いちばんインパクトがあるのは何か、ってところから決めていきます。
今のBONOで言うと、AIをどう使ってプロダクトを良くするか、ここがいちばん大事なテーマです。
そう決めると、ほかにやりたいことは大量にあっても、一旦スルーすることになる。
これらをスルーするのは、品質的にはやったほうがいいんですよ。けど、教えるコンテンツがBONOのバリューなので、そこで圧倒的なビフォアアフターを作れたほうが、UIがちょっときれいになるより価値はでかい。
UIがクソだったとしても、教えてる内容で「めちゃくちゃ学べた、自分の見え方が変わった」と感動してもらえたら、そっちのほうがユーザーにとっての価値はでかい。価値がでかいってことは、お金も落としてくれやすい。サービスとしてはそっちのほうが強い。
これは僕の判断なので、別の船長は別の判断をします。ただ、船長が方針を決めるって、こういう優先順位の話なんですよね。
船長の目的と背景がわかったら、次は その行き先を考えて、提案を載せる フェーズです。
ここで質問の元の内容に戻ります。書いてあったのはこういうこと。
これらは、「デザインの正しさチェックリスト」で考えている状態なんですよね。やったほうがいいことなのは間違いない。
ただ抜けている観点があって、それは 「今のフェーズで何に注力すべきか」。
MVPが出たばかりっていうフェーズは、要するに 船が沈むか沈まないか、を見てる段階 です。価値が市場に受け入れられるかどうかを確認している。PMが「マーケに振りたい」と言ってるのは、たぶん「とりあえず売上が立つか、ユーザーがちゃんと反応するかを見たい」っていう意図がある。
その文脈で「UIの一貫性を整えましょう」「デザインシステムを構築しましょう」を持っていくと、PMから見たら「お前何言うとんねん」になります。今そこじゃない、ってなる。
たとえばこんな感じです。
船が目指す先に沿った提案からしたほうが、みんな=船がハッピーだし、提案も通りやすい。
エッジケースもユースケースもデザインシステムも、ぜんぶ「今のゴールに対して関係があるか」で判断する。アラがあるのはしょうがない、リリースしたばかりなんだから。アラを全部潰すんじゃなくて、目的地に到達するためにどこを直すべきかで選ぶ。
ここまでは「船長の方向に沿って動く」って話をしてきました。けど、船長がいつも正しいわけじゃないんですよね。
たまにあるのが、行き先が島だと思ってたら岩だった、みたいなパターン。近づいたらぶつかって船が沈む、みたいな。これは乗組員として避けないといけない。
その場合の提案の仕方は「もうちょっと近くに、本物の島がありますよ」って見せる感じです。「岩じゃなくて島ですよ」って正面から言うんじゃなくて、船長の言語で「同じゴールに、より近く・より大きく到達できるルートがあります」って見せる。
これは三国志の軍師の話に近いんですけど、たとえば郭嘉みたいに将軍と肩を並べる立場であれば、「核どう思う、この戦況を」って対等に議論できる。180度方針を変えさせることも可能です。
けど、今回みたいなケースだと普通そんなポジションではない。乗組員のポジションだったら、船長の目的に沿った形で「もうちょっといいルートあります」って提案するのが現実的なやり方になります。
それでも船長の判断にどうしても納得できない、ってこともあると思います。
これはもう人生の話なんですよ。自分を殺すか、転職するか、暴走するか。他にも選択肢はあると思うけど、そういうフェーズ。これは記事で解決できる話じゃないので、置いておきます。
ここまでの話で言いたかったことのひとつは、UIを作るのはゴールじゃないということ。これ、AI時代にとくに大事だと思っています。
デザイナーって、UIを作るのを目的にしがちなんですよ。Figmaを開いて画面を作る、それが仕事だと思いがち。
けど、船長の行き先=サービスのゴールに到達するために動くのが本当の仕事です。そのためには、UIに閉じる必要は全然ない。マーケのフローを設計してもいいし、ユースケースを絞ってサブスクの継続体験を組んでもいい。
別にデザインの本に書いてないことに踏み込んでいいんですよ。
AIが出てきて、UIを作るスピードは爆速になりました。だから「何を作るか決める力」のほうにボトルネックが移ってきている。UIだけにこだわってると、ここで詰みます。
最後に、視野を広げるという意味で読むといい本を紹介します。
プロダクト、マーケ、ビジネス、価値、ユースケース、課題——トピックごとに本は存在するので、点をどんどんつないでいって、現場で線にする。この反復のサイクルが、回せれば回せるほどデザイナーとしてやれることが広がります。
時間はかかるんですけどね。
このケースで言いたかったのはこういうことです。
質問してくれた人、ありがとうございました🙏 こういうの考えるの面白いので、また現場の話があれば聞かせてください。
それでは🤘