
デザインには、基本となる良い進め方があります。
これを知っているかどうかで、成長のスピードがまったく変わってくる。闇雲にデザインをやり続けるよりも、圧倒的にデザインに詳しくなれるし、アウトプットの質も高まりやすくなる。そんな進め方があるんです。
このレッスンシリーズでは、その進め方を「デザインサイクル」と呼んでいます。今回は入門編として、UIの見た目を作るという部分にフォーカスした内容をお届けしていきます。
「デザインの進め方」が成長速度もデザインの認識も変える!
デザインって、別にルールがあるわけでも決まりがあるわけでもないので、好きにやったらいいじゃないかと僕も思ったりはします。
でも、こんな経験ありませんか?
デザインを進める中で迷いが生じてしまう。自分のアウトプットに自信を持つことができなくて悩む。もしくは、間違った方法でずっとデザインを進めてしまって、本当に鍛えるべき筋力がついていない。そういうことって、結構起こりがちなんですよね。
そういうミスを防ぐために、基本的な進め方をまず身につけておく。これが基礎として大切なんじゃないかなと思っています。
僕自身、初心者の頃は特にこういう進め方を提唱している有名な人がいたわけではなかったんですけど、様々なデザインの先輩のアウトプットの記事などを読んでいくうちに、「大体みんな同じようなことをやっているな」と気づいたんですよね。
決まったやり方ではないんだけど、大体こういう流れでやるよね、というものが見えてきた。
デザイナーになった後は、有名なデザインスプリントやダブルダイヤモンドといった、海外の有名なデザインの進め方の定義なども知ることになったんですけど、それを見て「自分が見てきたやり方って、ここと通じるものがあったから、みんなやってたんだな」と腑に落ちた経験があります。
つまり、この進め方は特別なものではなくて、上手くいっているデザイナーたちが自然とやっていること。それを体系化したものだと思ってもらえればいいかなと思います。
大切なのは壊して改善するサイクル
デザインを進める上で大切なのは、「ものすごく良いものを最初から作るにはどうすればいいか」と考えることではありません。
大切なのは、いかに最初に失敗策を作って、そこから学ぶことができるか、ということです。
デザインのゴールって、「良いアウトプットを作る」というよりも、目的に合致するものは何なのかを模索して、発見して、定義する。そういう行為に近いんですよね。
つまり、最初から答えがあるわけではない。最初はわからないんだけど、いろんなものを試す過程で気づきを得たり、試した方向性が違うとわかることで、良さそうな方向性が自分で考えられるようになっていく。
自分が最初に作ったものをどんどん壊して、それを良くしていく。そのサイクルを繰り返すことで、質を上げていく。このイメージがデザインを上達する上でも、実際にやっていく上でも、とても大切かなと思います。
デザインの一番の特徴は、見た目のような誰でも知覚できる形を作れることだと思っています。その恩恵を考えると、早めに見た目を作って、実際のものを見ることで、自分がイメージした完成形に足りているのか足りていないのかを把握できる。早めに失敗策を作ることで、良いものにしていける。
そういう意味でも、壊して改善するというサイクルをどれだけやれるかという筋力が、デザインには大切なんですよね。
良い進め方でAIや採用にも重要な力が身につく
AIとの向き合い方がわかる
最近AIがすごい騒がれていますよね。
デザインの進め方を知ると、その進め方のステップのどこにAIを使えるのかという考え方ができるようになります。
すべての工程でAIが代替できるかどうかという視点で見ると、デザインはAIにすべて取って代わられるわけではない、という考え方におそらくなる人が多いと思います。
逆に、じゃあAIをどう使えばいいのか、どのタイミングで使えばいいのかも自分で考えられるようになる。活用を開始することもできる。そういうイメージを持てるようになるので、進め方をサイクルで身につけるのはとても重要だと考えています。
採用で見られる力が身につく
採用でデザインスキルとして一番見られるのは、アウトプットの質はもちろんあるんですけど、それと同じくらい思考過程、デザインの思考力というものが見られます。
なぜかというと、結局Webサービスを作るためにUIデザイナーやUI/UXデザイナーは雇われて働くわけですよね。良いデザインというのは、デザイン業界で言われる「デザインが良い」というものではなくて、実際にそれを使うユーザーが喜ぶ、価値をより感じることができる。だからこそサービスにお金を払いたくなって、結果としてサービスが成長する。そのためにデザインを使える。そういうデザイナーがみんな欲しいわけなんですよね。
だからやっぱり思考力、なぜそのデザインなのかをちゃんと考えられる人というのはかなり重要で、評価の対象になっています。これは別にAIとか関係なく、僕がデザインを始めた2012〜13年頃からずっと言われていることです。
その思考力を身につけるためにも、デザインの基礎的な流れ、サイクルを身につけることが大切です。考えながら壊してブラッシュアップするというサイクルを回すことになるので、おのずと良いデザインをその進め方に沿ってやることで追求できるし、言語化能力なども上がっていくと思っています。
サイクルを身につけてデザイン力を上げていこう
それでは、このシリーズで紹介するデザインの基本的な進め方の入門、UIデザインサイクル入門を通して、より良いデザインができる、デザインを探求するための進め方を身につけていきましょう!